平成30年9月21日 第3回定例会

質問事項1
区立公園の改善と区役所の活用について
まず初めに、区立公園の改善についてです。
 区立公園も都立公園のように樹木を多用し、安らぎを与えてくれる公園、コンパクトな森の整備を以前要望させていただきましたが、今回は楽しんで遊べる遊具と健康遊具について質問します。
 ことしは戦後一番暑い夏で、台風も数多く発生し、甚大な被害が日本を襲いました。
この猛暑の中、区立公園で安らぎを与えてくれる公園の整備は進んでいたのでしょうか。
 改修された南砂一丁目公園は既存樹をそのまま残したため、多くの高齢者が、その木陰の下に新設された円形ベンチで休息をされていました。
 南砂一丁目公園は、都営住宅進入路を間に、こどもたちと高齢者が交流できるようになっており、改善前にはなかった健康遊具や公衆便所からのバリアフリースロープができ、高齢者も活用しやすい公園となっているのです。
 また、馬丁たちが働く荷馬車の絵がある馬頭観世音の案内板を移築されたことはすばらしいことだと感じているところです。
 そこでお伺いします。
今後、公園改善において、高齢者向きの健康遊具と児童遊具の設置の割合はどのような判断で整備されるのでしょうか。
今後、高齢者に配慮した健康遊具をさらに設けたり、既存樹に囲まれるなど、心温まる公園への改善を期待するため、その方向性についてお伺いします。
 また、こどもたちが楽しめる公園の提案があります。
千石二丁目の都営団地内の公園や、扇橋三丁目の同じく都営団地内のつばめ幼稚園前の公園、どちらも小高い山が増設されており、このような盛り土をした高さのある小高い山のある公園が必要であると考えます。
開園したばかりの豊洲ぐるり公園にも設置されていました。
 国営武蔵丘陵地の森林公園は、日本一大きなエアトランポリン、ぽんぽこマウンテンが有名ですが、そこは勾配ある芝生広場で、段ボールをお尻に敷いて楽しんでいるこどもたちの姿はほほ笑ましいものです。
都立の小金井公園でも同じ光景を見ました。
 江東こどもまつりでの岩手県北上市の雪のブースは大人気で、こどもたちは雪ぞりを楽しんでいます。
 健康遊具が設けられた高齢者に配慮した公園や、小高い山があり、こどもたちが楽しめる公園について、考えがあればお聞きします。
次に、区役所の有効スペースの活用についてです。
 北海道胆振東部地震で感じたことは、区役所の有効スペースを活用することです。
耐震工事が済んだ本庁舎と防災センターの前に防災活用スペースが必要であると考えます。
 区役所右側の2020オリンピック・パラリンピック5年前イベントの、こどもたちの夢や抱負が詰まったタイムカプセルがある芝生と、樹木が生い茂る緑地がありますが、休憩場所は屋根つきの石の椅子だけで、通路はコンクリートで埋められ、水と緑豊かな環境に優しい江東区にはふさわしくない光景です。
 そこでお伺いします。
通常時は、区に訪問される方や駅や文化センターの利用者が使用できる芝生スペースや木製ベンチ、健康遊具もある高齢者に優しい公園に改善し、また、緊急時には、いずれ来るであろう大地震に対応する拠点となる防災センター前の災害対応に活用すべきと考えます。
 大地震時に炊き出しを行う場所が必要です。
安全である区役所に避難する前の一時避難エリアも、駐車場だけでは足りません。
区役所玄関右側の安らぎある公園と災害対応スペースの活用について、お考えがあればお聞きします。
質問事項1の回答
区長(山崎孝明)
 区立公園の改善と区役所の活用についてであります。
 まず、区立公園の改善についてですが、区立公園の改修は、老朽化した公園施設の改修と、時代の変化に対応した新しい機能を盛り込むため、長期計画に基づき、年間2園を全面リニューアルしております。
この夏も猛暑の中、作業員の体調を管理しつつ、公園の整備を進めてまいりました。
 健康遊具と児童遊具の割合についてですが、大規模改修時の設計では、公園の利用状況や地域のニーズを調査し、改修のコンセプトを定めております。
 児童や幼児を対象とした遊具や高齢者向けの健康遊具は、このコンセプトに基づき、公園の面積や設置スペース等を考慮し、全体のバランスをとりながら配置しております。
 次に、こどもたちが楽しめる公園についてですが、小高い山である築山は、千石二丁目公園や扇橋三丁目公園のほか、牡丹町公園などにあります。
扇橋三丁目公園には滑り台を、牡丹町公園にはアスレチック遊具をあわせて設置しており、多くのこどもたちが毎日楽しく遊んでおります。
 築山はこのこどもたちに人気のある施設ですが、公園の広さや公園の広場の配置、遊具の配置等を勘案すると、設置できる公園は限られています。
可能なところにはできるだけ設置してまいりたいと考えております。
 今後も地域のニーズに対応した設計を行い、こどもたちが遊びの中で心身を育み、高齢者が生き生きと健康の増進を図り、地域の誰もが安らぎを感じる公園整備を進めてまいります。
 次に、区役所の有効スペースの活用ですが、安らぎのある公園への改善と災害対応スペースへの活用についてのお尋ねですが、災害対策用としては、既に江東区地域防災計画において、芝生エリアを初めとする庁舎緑地と駐車場を災害時の食品集積地として指定しております。
 これは、災害時に区が都に生活必需品等の支援物資を要請した場合や、他道府県から支援物資等が輸送された場合、地域内輸送拠点である区役所本庁舎のほか3施設に物資が集積され、仕分け後、防災倉庫もしくは避難場所に配送する計画となっております。
 当該敷地を公園に改善するに当たっては、木製ベンチや健康遊具の設置等が支援物資の配送等に影響を及ぼすことも想定されます。
 また、芝生エリアやその他の有効スペースは、防災上の食品集積地として指定されているほか、コミュニティサイクル事業やタイムカプセルの埋設、東京2020オリンピック・パラリンピックデーカウンターの設置など、現状においてもさまざまな形で活用いたしております。
 公園を含めたさらなる有効活用に向けては、今後の検討課題と考えております。
質問事項2
長期計画策定における区民等の参画について
 次に、ネクスト・プランの区民会議についてです。
 江東区長期計画の展開2018は、区の基本構想に定める将来像「みんなでつくる伝統、未来 水彩都市・江東」を具体化するため、平成27年3月に策定された長期計画(後期)を着実に実施するため、社会経済情勢の変化や多様化するニーズに対応し、新たな事業展開や既存事業の見直しを進め、区政の方向性を明らかにするものでした。
 そこでお伺いします。
2020年からの次期長期計画[ネクスト・プラン]はどのような事業展開が考えられ、施策の計画化をされるのでしょうか。
 人口推移は10年間伸びていくということが予想され、戦略的で実効性のある計画を望むところですが、区民とともにつくるという視点から、区民の意見やアイデアを反映させた計画として、区民会議の取り組みについてもどのような実施内容になるのか、考えをお伺いします。
 また、参加者への告知方法や募集についても、あわせてお聞きします。
 次に、区内大学との協働についてです。
 多様な世代、主体の参画を通じて、区民の意見、アイデアを反映させる大学との協働について、お伺いします。
 次期長期計画の策定に当たっては、区民会議とともに大学連携を図る予定であり、参加大学は有明教育芸術短期大学、芝浦工業大学、東京有明医療大学、武蔵野大学が参加されていることはお聞きしました。
各大学には、緑化での環境整備、健康で元気で暮らせるまちづくりへの政策提言を望んでいるのでしょうか。
 以前より協力いただいている芝浦工業大学は、文化コミュニティ財団が主催した、親子で作ろう豊洲ロボットセミナーを初め、こどもたちへ早い段階からロボット講座を実施していただき、各文化センターや環境フェアへの展開も行っていただきました。
 そこでお伺いします。
同大学はテクノキッズプログラムを全国展開しており、地域活性化を目指した知の拠点事業として、区との新たなコラボレーションは具体化されたのでしょうか。
 建築学科の学生が、6月9日から17日に深川東京モダン館にて、「河川・水辺と歴史資源を活用するコミュニティデザイン」と「まちと暮らす小学校」をテーマにした、地域・建築設計実習作品展のミニチュア展示がありました。
そして区のパートナーとして、高架下の公園を維持管理する協議会を立ち上げるという学生の提案は現実的なものでした。
 そこでお伺いします。
8月28日に庁舎7階にて砂町銀座商店街のまちづくりについての模型展示イベントが開かれ、未来の魅力ある砂町銀座を考える機会になり、また、芝浦工業大学生によって改善の提案がありました。
来週の9月27日と29日には、砂町銀座現地にて、店先のオーニングや自転車駐輪場の課題等について、まちづくり協議会の商店街部会等で学生の意見も反映させることになるかもしれません。
 海外帰国した日本語指導が必要な児童・生徒への授業や、学校生活全般をサポートする日本語指導員派遣事業では、武蔵野大学の学生にボランティアで協力いただいております。
同大学は、データサイエンス学部が新設され、キャンパスも拡張があり、学生はふえていくことでしょう。
このようなボランティアを含めた区内大学生との協働について、考えがあればお聞きします。
 リサイクル事業や区民サービスでも、大学生の支援、協力は考えられます。
古着の積み込みなどの力仕事でも、職員を補佐して助けてくれるでしょう。
そこで、大学生が政策提言やボランティア、アルバイト等にかかわれる窓口を一本化して新設することはどうでしょう。
 2020オリンピック・パラリンピックにおいての、区独自のボランティア事務局開設にも一翼を担うでしょう。
大学生側としても、区への政策提言やボランティア、アルバイト等でかかわることで、江東区を好きになり、卒業後にも、教育や介護、民生などの行政の仕事に携わることになるかもしれません。
 現在の新卒採用の実情は、建築や土木などの専門を学んだ学生が、民間企業に多く就職していると聞いています。
区内大学生が気軽に相談でき、江東区を身近に感じてくれる場づくりや窓口の一本化、題して「カレッジサポート窓口」の新設の提案を考えておりますが、それについて考えがあればお聞きします。
質問事項2の回答
政策経営部長(押田文子)
 まず、ネクスト・プランの区民会議についてであります。  次期長期計画は、現行計画との連続性を保ちつつ、平成32年度からの10年を基本構想の実現に向けた次なるステージと捉え、(仮称)ネクスト・プランとして策定するものであります。  お尋ねのネクスト・プランにおける事業展開や施策の計画化につきましては、今後も予測される人口増への対応を初め、東京2020大会後のレガシー形成など、新たな課題にも取り組むことが想定されますが、御指摘のとおり、戦略的かつ実効性のある計画とするためには、社会の潮流や区民ニーズ等を的確に捉える必要があり、本年度に実施する現状と課題分析や区民会議等における区民意見も踏まえ、今後策定を進めてまいります。  次に、区民会議の実施内容ですが、公募区民100名によるワークショップを本年度中に5回開催する予定であり、初回はカフェのようなリラックスした雰囲気の中で対話を行う、ワールドカフェを実施することとしております。  ワールドカフェは、議論の絞り込みや到達点の設定は極力行わない拡散・発散型の討議方式であり、行政にない区民ならではのアイデア創出を期待しているところであります。  また、参加者への告知方法や募集については、区報、ホームページでの周知を初め、出張所、文化センターなど、区内57施設で案内チラシを配布しているほか、子育て情報アプリ等を活用するなど、幅広い参加を募っているところであります。  次に、区内大学との協働についてでありますが、次期長期計画策定に向けた大学連携につきましては、基本構想に掲げた5つの大綱から、グループごとにテーマを選択し、政策提言をいただくこととしており、お尋ねの緑化や健康分野の提言もなされるものと考えております。  次に、芝浦工業大学との知の拠点事業につきましては、平成25年度に文部科学省の採択を受け、ロボット技術による見守り・健康支援等スマートタウン構築に資する取り組みを進めてまいりました。また、平成27年度より深川江戸資料館とも連携し、開発中のロボット実証実験を行っているところであります。  次に、ボランティアを含めた区内大学との協働についてでありますが、大学は、活力ある地域づくりや人材育成など、地域社会の発展に寄与する重要なパートナーであると考えております。このため、芝浦工業大学、東京海洋大学、武蔵野大学の3大学とは包括連携協定を締結し、区政のさまざまな分野で連携、協働を進めているところであります。  次に、大学生が政策提言やボランティア、アルバイト等にかかわれる窓口の一本化についてでありますが、現在の大学との協働は、区と大学の相互発展に資するものとなるよう、各大学の専門性や特殊性を発揮しつつ、学生の学習や研究の一環とする取り組みが主であることから、各分野の所管部署と大学とが協議をしながら効果的な連携を行っているところであります。  このため、窓口を一本化した「カレッジサポート窓口」の新設については、現在のところ予定しておりませんが、大学生が参画しやすく、また、区政への関心を高めることができる協働のあり方については、各大学や学生の意向も踏まえながら検討してまいります。
質問事項3
青少年対策地区委員会について
次に、青少年対策地区委員会の評価と各地区間の補完についてです。
 児童や生徒の健全育成にかかわる活動を通した、多くの地域のバックアップや学校関係者の協力に感謝します。
 青少年対策地区委員会は、こどもたちの問題解決及び青少年健全育成のため、9地区を所管区域として地域社会の力を結集し、こどもたち並びに青少年へ学校教育にはない社会教育を行う団体であります。
 各地区の委員会は、青少年問題協議会会長の山崎区長より任命、委嘱されており、PTAや子ども会出身の経験者が多く、各地区の町会から推薦されています。
現役のPTA会長と教員の生活指導主任、町会と学校のパイプ役である青少年委員、そして江東区少年団体連絡協議会を母体とする町会、学校、子ども会、民生・児童委員と更生保護女性会、スポーツ推進委員等です。
 委員の任期は2年間ですが、PTA出身や育成者として長きにわたり御尽力された経験者も多く、委員長も役員会にて選出されます。
委員会の人数は40から70名と各地区によって違いがありますが、育成、環境、文化体育、調査広報の4専門部会が設けられ、活動内容は、地域とかかわる伝統的なイベントで、スポーツや展覧会、講演会などがあります。
 代表的なものを紹介しますと、白河地区では、パラリンピック選手を招いた講演会、豊洲地区では、親子凧揚げ大会、私が所属している小松橋地区では、夏休み作品展覧会やカローリング大会、そして中学生対象の東京ナイトウォークを行っています。
亀戸地区では、夏休みこども映画大会、大島地区では、ボッチャで親と子のスポーツ教室、砂町地区では、管内全校が参加するエリアコンサート、南砂地区では、中学生生徒がかかわる親子スポーツフェアと、先人たちがつくり上げた伝統ある事業が多く引き継がれています。
 そこでお伺いします。
区内の児童・生徒は、これらのスポーツ大会等を通して、学校では学ぶことのできない体験ができ、助け合うバランス力や自立心を自然に学んでいるのです。
また、参加された保護者は、さまざまな立場でかかわってくださる地区委員会の応援によって、こどもたちは見守られていることを知ります。
学校、町会を超えて、お互いに尊重し、同世代の地域協力者となり、活動を通して結束していく例は各地区でも多いでしょう。
 行政として各地区の委員会の位置づけをどのように考え、評価しているのでしょうか。
 各出張所、区民館単位が所管区域となり、連合町会を担当する地域振興課の職員1名を事務局長としているのは、過去の慣例からでしょうか。
 9地区委員会の活動行事には増減もあり、職務についての仕事量は地域によってかなり開きがあります。
 青少年委員会が5地区になっているように、例えば担当を5地区ぐらいとして活動を隣の職員が補完することも考えられます。
お互いが主となる行事に対して補完し合い、助け合うことで、他地区の事業を経験することもできます。
各事務局長がチームとなって補完することについてお聞きします。
 都の青少年活動についての表彰制度はありますが、区では活動に対しての表彰制度はありません。
経済課が企業に江東ブランド認定しているように、青少年の指導、育成等を審議している青少年問題協議会が事業について認定することはどうでしょうか。
活動が認定されたり区報等で広報されることで、地区育成者は励みになり活力が生まれてきます。
各地区委員会の認定制度について、考えがあればお聞きします。
 次に、青少年対策地区委員会の役割の方向性についてです。
 8月1日の江東花火大会の運営について、砂町・南砂地区合同で青少年対策地区委員会の方々に、町会や城東消防団とともに安全な警備体制に協力をいただいていますが、高齢化に伴いサポートが大変になっていると聞いています。
どこの地区委員会も若い育成者に頼るところが多いため、2年ごとの委員選出については課題があり、また、区が頼っている町会運営についても同じ課題です。
 新しい住民の方も含め保護者は、小学校、中学校のPTA活動や青少年対策地区委員会のイベントに、こどもたちと一緒に参加していただいたときに協力を仰ぐと、快く引き受けてくれます。
また、サポーター制度で講演会にも多くのお母さんたちも参加したり、お父さんたちの若いパワーでイベントを盛り上げてくれている地域もあります。
 その育成者がPTAを卒業しても地域の協力者として残っていただくのは、地区委員会活動の機会しかないと考えます。
保護者の中には、PTA活動だけではなく、青少年対策地区委員会の活動にかかわることで、地域に対して愛着が生まれ、視野も広がり、卒業しても携わってくれる育成者は少なくありません。
 町会や地域でも、青年部や青年会、睦会、子ども会で若い方々が活躍していますが、町会組織で世代交代できる例が多くあるとは思いません。
防災対策や高齢者支援も含め、町会、地域に行政からの依頼がふえています。
 そこでお伺いします。
各地区における青少年対策地区委員会の活動を見直し、地域を活性化する育成部間の強化を図るのはどうでしょうか。
 改めて、委員会の対象を青少年だけではなく、若い方々に地元とつながりが持てる活動に参加していただき、町や町会を好きになってもらうことが大切です。
 青少年問題協議会で指針を改めることもありますが、行政での地域振興にかかわる組織もともに協議して、内容や施策を試みながら、委員会名称を青少年・地域活性委員会と変更し、町会とともに、地域にかかわる活動全体に若い力、育成者が参加し、体験していただき、町を支えてくれることを期待するところです。
青少年活動を含め、各地区委員会の活性化について、考えがあればお伺いします。
 現在、幾つかの地区委員会での育成活動が個々のつながりと結束を生み、地区活性化の役割を保ち、町の勢いになっていることに行政が気がついてくれることを願い、質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。
質問事項3の回答
地域振興部長(大塚善彦)
 次に、青少年対策地区委員会についてのお答えをいたします。  まず、青少年対策地区委員会の評価と各地区間の補完についてです。  青少年対策地区委員会は、区長の附属機関である青少年問題協議会と連絡、調整を図りつつ、地域の団体や住民などと連携、協力をしながら、各地区で主体的に青少年の健全育成活動に取り組む団体です。各地区の地域性や地区委員の知識、経験を存分に生かしながら、地区の青少年のために地域に根差したさまざまな活動を展開しております。  近年、青少年を地域ぐるみで育てるという意識が薄れつつある中で、地域の教育力を高めていくことは、安全・安心な生活環境をもたらすだけでなく、住みやすく魅力あふれる地域づくりにつながることから、地域社会の力を結集して、青少年健全育成活動を推し進める地区委員会の果たす役割は大きなものがあると考えております。  地区委員会は発足時、区内5地区に設けられていましたが、昭和55年に現地域振興担当係長が区内9出張所に配置され、地域と行政の密接な関係を構築し、地区委員会活動をより円滑に執行するため、地区委員会の事務局長を担う現在の形となりました。  各事務局長がチームとなって補完することについてのお尋ねですが、それぞれの地区委員会で、構成メンバーや委員会の運営方法、事業の進め方等が異なる中で、事務局長間で日ごろから情報の共有化を図るとともに、定期的に担当係長会等を開催し、各地区の円滑な事業実施並びに連携に努めております。  また、薬物乱用防止講演会や夜間巡回活動、委員研修といった事業を複数の地区委員会で合同で実施するなど、相互協力が行われております。  次に、各地区委員会の認定制度についてです。  東京都には、青少年健全育成地区委員会等推進モデル事業としての活動への表彰制度があり、本区としては、こちらの制度を活用している状況です。認定制度とは異なりますが、各地区委員会の活動を広く周知すべく、青少年健全育成広報紙「きずな」で、各地区委員会の活動を紹介し、区立小中学校や区内高校の全児童・生徒に配布、また、文化センター等の区内各施設に配架する中で、引き続き活動の認知度を高めてまいります。  次に、青少年対策地区委員会の役割の方向性についてです。  まず、地区委員会の名称変更についてですが、地区委員会の名称は、「地区対」の略称で、地域において長きにわたって親しまれております。  一方で、地域における青少年健全育成の担い手として若い力が加わることは、活動の活性化に必要であることなどから、名称変更に当たっては、各地区委員会の意向を十分に確認し、丁寧な合意形成の上、対応していくべきものと考えております。  また、活性化に向けた各地区委員会の活動の見直しについてですが、平成28年度より、他地区の委員同士の情報交換や共通課題への対応などを検討するため、地区委員学習会を実施しております。地区委員会の横の連携を深めるとともに、活動の活性化に向け、今後も有効に活用していきたいと考えております。